お子様の「朝起きられない」は、本当に起立性調節障害だけでしょうか?
2026.04.25
〜小児片頭痛が見逃されている現状について〜
「朝、頭が痛くて起きられない」「学校に行きたくても行けない」
こうした症状で小児科を受診し、起立性調節障害(OD)と診断されて血圧を上げる薬(メトリジンなど)を飲んでいるものの、一向に改善しない……。当院には、そのようなお子様が数多く相談に来られます。
先日受診された13歳の女の子も、その一人でした。
9歳から頭痛があり、中学入学後から毎日激しい痛みに襲われ、不登校の状態が続いていました。しかし、適切な診断の結果、彼女の苦しみの正体は「慢性片頭痛」だったのです。
なぜ「起立性調節障害」で片付けられてしまうのか
現在、朝起きられない子供たちの多くがODと診断されます。しかし、その背景に「小児片頭痛」が隠れているケースが非常に多いのが実情です。
- 拍動性(ズキンズキンとする)の痛みがある
- 光や音がうるさく感じる、吐き気がする
- 午後になると少し楽になるが、毎日痛みが続く
これらは典型的な片頭痛の症状です。ODの治療薬だけでは、片頭痛の激しい痛み(VAS 10/10)を抑えることはできません。適切な「予防薬」と「頓挫薬(痛みを止める薬)」を組み合わせることで、子供たちの日常は劇的に変わる可能性があります。
専門医から、すべての保護者・教育現場の方へ
「頭痛くらいで学校を休むなんて」
「本人の気持ちの問題(なまけ)ではないか」
そんな言葉に、子供たちは深く傷ついています。一番の被害者は、適切な治療を受けられずに学びや遊びの機会を奪われている子供たち自身です。
「朝起きられない=起立性調節障害」という固定観念で、本当の原因が見逃されてはいけません。もし、お子様の頭痛が長引いているのであれば、一度小児頭痛の専門外来へご相談ください。
私たちは、子供たちが笑顔で朝を迎えられるよう、専門医の立場から全力でサポートいたします。