9歳の新しく始まった持続的な頭痛(小児片頭痛)

症例報告

9歳の新しく始まった持続的な頭痛(小児片頭痛)

2025.10.16

9月のある夕方、スイミング中におでこのあたりが痛くなり、救急センターを受診しました。検査では特に異常はなく、「小児片頭痛」と診断され、カロナールが処方されました。
しかし、内服しても痛みはおさまらず、学校を休む日も出てきました。

それまで頭痛はなかったのに、急に毎日のように痛みが出るようになり、「新規発症持続性連日性頭痛」と診断されました。頭痛による日常生活への支障度(HIT-6)は74点と高く、学校に通えないほどのつらさがありました。
そのため、頭痛を減らすための予防治療を始めることにしました。

痛みは片側ではなく、ズキズキと脈打つような痛みで、痛みの強さは10段階中7くらい。体を動かすと痛みが強くなり、横になりたくなることもあります。吐き気や音・光への敏感さもありましたが、片頭痛にみられるような前ぶれ(前兆)はありませんでした。

予防薬の内服を始めて約3週間後、HIT-6の点数は74点から48点に改善し、頭痛の日数も6日ほどに減りました。後半はほとんど頭痛が見られなかったため、今後もこの治療を続けていく予定です。