5歳男児頭痛
2025.10.08
5歳の男の子の頭痛の例
5歳の男の子です。
10月の初め頃から、朝起きたときに頭が痛いと毎日のように訴えるようになりました。
お腹の痛みや吐き気はありませんでした。
このお子さんは、今年の1月にソファーから落ちて吐いてしまい、そのときに頭のCT検査を受けましたが、脳には異常はありませんでした。
また10月1日にもすべり台で頭を打ち、そのあとから右のこめかみから頭のてっぺんあたりの痛みを訴えるようになりました。
最初の1週間ほどは、朝起きたときに頭が痛いと言っていましたが、幼稚園に行っている間は元気に過ごしていました。
しかし、夕方や夜になると「頭が痛い」と言って横になりたがることもありました。
こうした経過から、はじめは「毎日続く新しいタイプの頭痛(新規発症持続性連日性頭痛)」や「頭を打ったことによる慢性硬膜下血腫」などの可能性も考えました。
念のため再度頭部CTを撮影したところ、脳には異常がなく、**両方のほおの奥にある空洞(上顎洞)に膿がたまっている状態=副鼻腔炎(蓄膿症)**が見つかりました。
この副鼻腔炎が原因で頭痛が出ていたと考えられました。
抗生剤やアレルギーを抑える薬、消炎鎮痛剤を使って様子をみたところ、ここ3日ほどは頭痛の訴えがなくなりました。
今後、もしまた頭痛が続くようであれば、再度受診して詳しく確認することにしています。