【症例紹介】10歳女児の頭痛 〜治療で日常生活が改善〜
2025.07.28
■ 主な症状
頭痛、吐き気・嘔吐
■ 家族歴
母親と祖母に頭痛の既往あり
■ 既往歴
ADHDおよび自閉スペクトラム症の診断があり、現在も治療中
■ 経過と診断
この患者さんは5歳ごろから頭痛を訴えるようになりました。6歳時に他院で頭部MRI検査を受けたところ、「右側の血管がやや太いかもしれない」と説明を受けたそうです。
頭痛は天候の変化、特に気温差が大きいときや雨の前の曇り空が続くときに悪化しやすく、月によって頻度に波があるのが特徴です。
2025年6月、当院初診時には以下のような状態でした:
- 頭痛の頻度:月に数回〜多い月はさらに多く
- 頭痛の性状:片側に限らず、ズキズキと脈打つような痛み
- 頭痛の強さ:VAS(ビジュアルアナログスケール)10/10と非常に強く、日常生活に支障
- その他症状:吐き気や嘔吐を伴うこともあり、前兆のない片頭痛と考えられました
■ 治療と経過
予防治療としてA(薬剤名は非公開)を最大量の半分程度から開始。治療初期の段階では、強い頭痛が週に2〜3回あり、鎮痛剤を2種類併用することでようやく効果が出る場面もありました。
しかし、治療を続けることで以下のような改善がみられました:
- 2回目の受診時:保健室に行く回数が減少
- 鎮痛剤の使用回数も大幅に減少
- 頭痛による日常生活への影響を評価するHIT-6スコア
- 初診時:71点(重度の支障)
- 2回目:54点
- 3回目:51点
少しずつではありますが、学校生活や日常生活の質が改善していることがわかります。