Kid Headache
保護者の方へ

お子様が頭痛を訴えると、「本当に病院に行くべきなのか?」と悩まれることも多いかと思います。
確かに、頭痛が一時的なものであれば様子を見ることもありますが、頭痛が頻繁に起こる、または強い痛みを伴うときは、早期に診察を受けるようにしましょう。
また、頭痛のほかに、吐き気や嘔吐、視力の問題、眠れないほどの痛みがある場合は、何か別の原因が隠れている可能性があるため、特に注意が必要です。
お子様の頭痛に不安を感じたら、自己判断せずに、まずは医師に相談するようにしましょう。また他院で「起立性調節障害」と診断を受けたり、「精神科・心療内科」の受診を勧められた方も片頭痛の可能性があります。当院ではセカンドオピニオンも対応していますので、お気軽にご相談ください。
以下では、年齢別に受診の目安となるポイントをいくつか紹介します。
Kid Headache
こんな症状がある場合は
早めに受診を検討しましょう
乳幼児〜幼児の受診の目安

小さなお子様は自分の症状を正確に伝えられないことが多いため、親御様が慎重に観察し、異常を感じた場合は早めに受診を検討してください。
頻繁に頭痛を訴える
頭痛が繰り返し発生する場合は、原因を調べるためにも早めに受診しましょう。
頭痛が強くて泣いている、または機嫌が悪い
お子様が頭痛を訴えたり、頭部を気にしていたりと何らかの不快感を示している場合は、早めに医師に相談するようにしましょう。
頭痛に伴い、嘔吐や食欲不振がある
吐き気や嘔吐を伴う場合は、頭痛が別の健康問題と関係している可能性があるため、早期に受診が必要です。
視覚に異常を感じる
幼児が「目が見えにくい」「光が眩しい」などの視覚的な問題を訴える場合も、専門的な検査を受けるべきです。
昼夜問わず頭痛が続く
頭痛が昼夜問わず続く場合、何らかの疾患が隠れている可能性があるため、専門医の診察を受けることが望ましいです。
小学校低学年の受診の目安

低学年のお子様の頭痛は、学校生活や遊びに支障をきたすこともあるため、早めに改善に取り組んでいくようにしましょう。
学校や遊びの時間に頻繁に頭痛が発生する
頭痛が繰り返し起こる場合、生活習慣や環境要因が関係しているかもしれません。
心配な場合は、専門医に相談してみましょう。
特定の時間帯に頭痛が集中する
毎日決まった時間帯に頭痛が起こる場合、何かしらの原因が隠れていることが考えられます。
早めに診てもらうことをおすすめします。
頭痛の際に目の周りやおでこを押さえる
頭痛を訴えながら顔をしかめる、特定の部位を押さえるなどの動作が見られる場合は、他の病気が潜んでいる可能性もあるため、早めの受診を検討してください。
集中力や記憶力の低下が見られる
頭痛が原因で学業や日常生活に支障をきたしている場合は、専門的な診断を受けることが大切です。
早期の対処が改善につながります。
家族に片頭痛や神経系の病歴がある場合
親御様に片頭痛や神経系の病歴がある場合、お子様も似たような症状が現れることがありますので、予防的に受診を検討してみてください。
小学校高学年の受診の目安

高学年になると、症状を明確に言葉で伝えてくれるようになるでしょう。
お子様の頭痛を見逃さず、早期に受診することで、適切な治療や予防が可能になります。
長時間の頭痛が続く場合
片頭痛は数時間から長ければ数日間続くこともあります。
お子様が長時間頭痛を訴える場合、片頭痛やその他の頭痛の可能性があるため、専門医の受診が必要です。
頭痛が治まらず、繰り返し発生する場合
頭痛が繰り返し発生する場合、頭痛の原因を特定し、適切な治療を受けることが重要です。
頻繁に頭痛が起きることで、学業や日常生活にも支障が出る可能性があるため、早期の受診を検討しましょう。
頭痛の前後に視覚的な異常が現れる場合
片頭痛では「閃光」「視界がぼやける」「視覚のゆがみ」などが発生することがあります。
これらの症状が現れる場合、片頭痛の兆候である可能性が高いため、受診して診断を受けましょう。
激しい運動後やストレスを感じた時に頭痛が発生する場合
運動後やストレスがかかる状況で頭痛が強くなることがあります。
これらの要因が引き金となることがあるため、頭痛の原因を正確に知り、予防策を講じるためにも専門医を受診することが重要です。
睡眠後に頭痛がひどくなる場合
寝起きの時に頭痛がひどくなる場合は、片頭痛の典型的な症状の一つです。
お子様が朝起きたときに頭痛を感じることが多い場合は、診察を受け、原因を解明することが大切です。
中学生の受診の目安

中学生の頭痛は、学業や生活全般に大きな影響を及ぼすことがあります。
お子様が不調を訴えた際には、適切な診断と治療を受けることが大切です。
頭痛が頻繁に起こる
頭痛が週に数回以上続く場合、特に片頭痛が疑われることがあります。
頻繁な頭痛は生活に支障をきたすため、早期の受診をお勧めします。
頭痛が進行して強くなる
時間が経つにつれて痛みが悪化し、以前よりも痛みの強さや持続時間が長くなる場合は、早期に診察を受けることが大切です。
頭痛と一緒に吐き気や嘔吐がある
頭痛に吐き気や嘔吐を伴うことは、片頭痛でよく見られる症状です。
繰り返して慢性化する前に治療を受けることで、早めの改善が期待できます。
視力や物が見えづらくなる
頭痛と共に視界がぼやけたり、視力に異常を感じたりする場合は、神経学的な問題を疑う必要があるため、専門医の診察を受けるべきです。
頭痛が日常生活に大きな影響を与えている
学校や部活動に支障をきたし、生活が困難になる場合、適切な治療が必要です。
早期の対処で症状の悪化を防ぐことができます。
高校生の受診の目安

高校生になると、頭痛を「仕方のないこと」と捉えてしまいがちです。
しかし、頭痛は適切な受診によって根本的な改善や対処が可能な場合も多くあります。
どうか一人で抱えず、まずは私たちに相談してください。
頭痛がテストや重要な予定の前後に必ず起こる
精神的ストレスとの関連が強い場合、心因性の頭痛や片頭痛が疑われます。
生活リズムや心理面を含めた医療的なサポートが有効です。
鎮痛薬を頻繁に使用している
市販薬を月に15回以上使用しているような場合、「薬物乱用頭痛」の可能性もあります。頭痛の悪循環を断ち切るためにも、正しい方法で治療を行っていきましょう。
夜間や早朝に目が覚めるほど強い痛みがある
睡眠中に目が覚めるような頭痛は、片頭痛以外の疾患の可能性も考えられます。
生活リズムを崩さないためにも、早めに治療に取り組んでいきましょう。
家族歴があり、似た症状が出てきた
親御様に片頭痛の既往がある場合、思春期のホルモン変化により似た頭痛が出てくることがあります。
適切な診断で予防策を講じることができます。
自己判断で我慢し続けている
高校生になると責任感から無理をしがちですが、我慢が長引くと学業や生活に深刻な影響が出る可能性があります。早めの受診が症状の軽減につながります。